二度の石油危機以降、原油価格がバーレル2ドルから12ドルへ上昇し、発電・工業用ボイラ燃料・セメント焼成燃料は1980年代に再び石炭に戻った。一方で石油代替燃料のライバルとして天然ガスが登場し日本では石炭火力発電より熱効率の高い天然ガス複合発電の比率が高い。しかしながら石炭は価格が最も安価なため1980年代以降米国や中国では石炭火力発電が発電の最大の柱となっている。2005年以降で中国での自動車普及による需要急拡大などを背景として原油価格がバーレル50-100ドルに暴騰しメタノールやCNGなどの石油代替自動車燃料が広がりつつあるが、メタノールの合成原料は石炭と天然ガスである。
石炭はその産地(炭層)によって性質が大きく異なる。一般には石炭化度の指標である燃料比(固定炭素/揮発分)によって分類されている。石炭化度の進んだ無煙炭と瀝青炭は高品位炭、石炭化の進んでいない亜瀝青炭・褐炭・泥炭は低品位炭とも呼ばれるが、半無煙炭などのように石炭化度が高いのに評価の低い石炭もあり、最高値の瀝青炭も粘結性には鉱山ごとに大きな差があるので石炭化度が高い石炭ほど値段が高いわけではない。鉄鋼生産の原料になるものを原料炭、発電ボイラー燃料やセメント回転炉燃料などに使われる亜瀝青炭以上の石炭化度の石炭を一般炭という。
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無煙炭
炭素含有量90%以上。石炭化度が高く、燃やしても煙の少ない石炭。家庭用の練炭原料やカーバイドの原料、粉鉄鉱石を塊状に焼結する焼結炉に使われる。煙が少なく発見されにくく発熱量が高いため、嘗ては軍艦用燃料に重んじられた。ただし揮発分が低く、着火性に劣る。焼結に使用可能な低燐のものは原料炭の一種として高価格で取引される。